20年程前に購入されたカルティエペンダント(素材不明、色味からして真鍮?)の銀色メッキ加工依頼を受けました。(ペンダントのみ)
裏面にされていた方が特に色味の変色が激しい。
(どちらの面かはわかりませんが、ご自身でも磨いたことがあるとお話をされていました。)
写真でもわかるように、銅の色目が出ていたので、下地として銅メッキが施されていたと推定しました。
再メッキはメッキを剥がすことになりますので、薄い刻印などは金属を研磨する必要があるため消えてしまいます、ご理解のうえ、ご注文くださいませ。
価格は磨き代を含めた銅メッキ+ニッケルロジウムメッキ代として22,000円(税込10%)あたりでは
ないかとお伝えして加工をさせていただきました。
納期は2~3週間とお伝え。
この後、メッキ加工専門会社さんにメッキ加工をしてもらう段取りとなります。
(当店で加工できるメッキはロジウムメッキのみとなりますので、それ以外のメッキ加工は専門会社さんに一任しています)
今回はもともと銅メッキが施されていたようなので、
銅メッキ+ニッケルロジウムメッキをお願いしました。
出来上がったのがこちらです。
メッキ会社さんには銅メッキ+ニッケルロジウムメッキ加工をお願しておりましたが、
メッキ会社さんより銅メッキを下地に施さなくても、直接ニッケルロジウムメッキが綺麗にできたという報告がありました。
(が、銅メッキをお使いしなかったことも原因だったのか、後々のお客様への心配へとつながります・・・)
見た目がとても綺麗に出来上がっておりましたのでお客様はお喜びになりました。
銅メッキを施さなかった分、お支払い価格も予定より少し下がり、
表面のお磨き代が9,900円(消費税10%)+ニッケルロジウムメッキ6,600円(消費税10%)
お支払い合計 16,500円 となりました。
(メッキ代はお品のサイズによってお値段が変わります。こちらのペンダントは縦サイズが5センチほどです)
綺麗に再メッキ加工をするには、もう一度表面のメッキを剥がしてからでないと綺麗に加工ができません。
前回お受けしたようにもう一度丁寧にお磨きをしました。
そうしたところ、金属の表面の一部が肌荒れのような状態になりました。
シルバーや金、プラチナといったものだとこのような肌荒れは起きにくいです。
また、起きたとしてもレーザー溶接機等で荒れた部分を埋めて修正することが可能なのですが、
素材が不明のため、手直しが難しい・・・(最終的にはメッキ専門会社さんにもう一度磨いてもらってから
メッキすることになりました)
メッキを剥がし直すことになりますので、薄い刻印などは研磨するため消えてしましますので、ご理解のうえ、ご注文くださいませ。
メッキ加工がほどこされている素材はお磨きするたびに状態が悪くなってしまうものもあるということがわかりました。普段扱わない素材ですのでこのような事になることすら把握できておりませんでした。
今回の件で大変勉強させていただくことができました。
再メッキ加工はお客様にできるだけ長い間、気にすることなく身に着けていただけるようにしたかったので、ニッケルロジウムメッキが厚めに加工できる会社を探し、別の会社にお願いしました。
肌荒れをおこしていたため、もう一度磨き直してから、銅メッキ+ニッケルロジウムメッキを厚めにかけ直してもらいました。
全体的には綺麗にメッキがかかりました。
が、取り切れない「ス」が両面に少しのこりました。
特に地肌側の裏面に多く残りました。
再メッキの仕上がりは大満足という状態ではありませんでしたが、お客様もご理解くださり、
再び身に着けてくださっております。
1ヶ月足らずで状態が悪くなってしまった事を、社内のスタッフ皆で共有し、今後メッキ加工をご検討されるお客様にもご案内ができるようにと、当店ののちらのQ&Aのページに掲載を快諾してくださったお客様には心より感謝申し上げます。
メッキ加工は表面処理加工となりますので、使用頻度、また経年劣化で変色したり、はげてきてしまったりすることがどうしても起こります。
また、体質によっても変色の具合が違うように思います。
私たちも試行錯誤して加工しておりますが、変色は防ぐことのできない加工です。
また、メーカー、ブランドさんによっては扱う素材が違うため、綺麗にお磨きできない場合もございます。
そういった点をお客様にご理解いただきながらメッキ加工はお受けしてまいります。
ご相談はお気軽にお願します◎(メールでお写真を送っていただけますと、職人と相談してお返事させていただきます)
ジュエリーのことでありましたら、お修理、リフォーム、ブライダルリング、オーダー制作等、色々な加工を承っております。
県外からのお問い合わせ、加工も承っております。
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